• テキストサイズ

八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】

第8章 ページ8、魔導書




ケイト「病気なのかな;おかしいのかな;

死んだ方がよっぽど皆が幸せに
フエゴレオン「それは幸せじゃない」

ケイト「!…え?」

フエゴレオン「自分を犠牲にして得られるものなど、何もない。

ましてや、それは幸せなどではなく、真逆のものだ。


不幸にしかならない。

何より…私は嫌だ」


ケイト「…そんなこと…言われたって」


困るのも、困惑しているのも解る。

だが、それでも伝えたい。



フエゴレオン「まだ経験が足りていないだけだ。

魔法騎士団での修業もまた然りで、何度も何度も続けただろう?

そうしてようやく勝てるようになった。
最初こそ傷だらけでぼろぼろになった。
それでも諦めずに頑張ってきたからこそ、9魔法騎士団長が相手でも勝てるようになった。

そして…魔法帝と同等に渡り合えるほど強くなれただろう?

それと同じだ」


ケイト「人間…関係も?」

フエゴレオン「ああ、そうだ」

ケイト「!」


そう頷いてから頭を撫でると

今度は逆に、私に向けられる目を丸くされた。



フエゴレオン「何度も打ちのめされて、経験を重ねていく内に慣れていくものだ。

お前はそういう「人とのやり取りや距離感」を知らない。
一方的に否定され、暴力を振るわれることしか知らなかった。


だから、普通に話しかけるだけでも
人のことを心配し過ぎたり、気にし過ぎたり戸惑ったりする。

たった一度の行動で相手の機嫌が悪くなれば、即座に暴力が返ってきた。


それが何年も繰り返されてきたからこそ…
本来、嫌なことをされ、それが何度も続くことで暴力に発展するわけだが

それがたった一回で行われていたからこそ、余計に人と向き合うだけで恐怖が訪れるのだろう」


私の解釈だが…

おそらく…
ケイトが人と向き合うだけで恐怖を感じる理由は、それだと思った。

/ 484ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp