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八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】

第8章 ページ8、魔導書





解っていなかった。

護るつもりが、護られていた。


愛おしい存在に、隣に居てくれた大事な人に…



「自分のことなど、塵芥のように思うことで
そうでなければ、耐えられなかったことぐらいは解っている。


だが!
それでそうしていいということにはならない!!

人のせいにするな!自分の気持ちから逃げるな!!ないがしろにするな!!!


これ以上…

お前を殺すな!!!!」


お前に向けて言った言葉に

当時、お前は戸惑いを見せるばかりだった。



今なら…

本当に、よく解る。


それらの出来事が重なれば、痛みが重なり続けていれば…



それで、護ろうともされず、助けを求めても、悲鳴を上げても…

全てが悪いように取られ、否定され続ける。


そのような日常が、何年も続けば……

誰もが狂い、自殺しようとするだろう。



その心境たるや…

誰であっても耐えられぬものに相違ないはずだ。


フエゴレオン「ぎり)…」



一番近くにいたはずなのに…

それに気付けなかったこと、その不甲斐なさや、当時に知らぬが故にかけた言葉への後悔


それらの感情が内から湧き上がっては、止まることを知らず

私は悔しさのあまり、歯ぎしりした。




その折…

ケイトから、思いもしない言葉をかけられた。



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