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八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】

第8章 ページ8、魔導書





フエゴレオン「…前にも言ったように、辛いなら話せ。

無理にとは言わないが、限界になるまで溜め込むな。


それで押しつぶされそうになっていたことを後で知るのが、私は辛い。

力になれていなかったようで、とても歯がゆい」

ケイト「ごめん;

もっとちゃんと考えて、話せば;;」じわっ


涙が浮かぶと共に、罪悪感が襲い掛かってきた。


けれど…

返ってきたのは……



フエゴレオン「いい。言うな」

ケイト「え?」

フエゴレオン「その件で、今更とやかく言うつもりはない。

これからは…
辛いなら泣け。そしてわめけ。


それで、たとえどれほど私が嫌な思いをしようとも

その後で、お前の「心からの満面の笑み」を見られる方が、よほど私は嬉しい」微笑

ケイト「ぶわああっ!!)っ;

フエゴレオおおおン;;」だきっ!!


そう笑いかけながら、そっと頭を撫でるフエゴレオンに

涙がとめどなく溢れてきて、飛びつきながら抱き締めた…


原っぱに押し倒されながらも
フエゴレオンは私を抱き締めたままで、優しく撫でてくれて

そんなフエゴレオンに
私は涙ながらに、何度も何度もわめいてぶつけた。



ケイト「私がいるせいで死んだんだって;

何が魔に愛されてるだって;悔しいなら制御してみろよって;
何度も何度も何度もおおおお;」

フエゴレオン「ああ」

ケイト「ずっとずっとずっと…;

助けが来る1月10日まで、ずっと…;」

フエゴレオン「よく耐えた…よく戦い抜いた」ぎゅうう


ケイト「人を殺したも同然のことを私はああああ;;;」

フエゴレオン「悪いのはそれを実行した研究者だ。

お前が自分を責める必要などない。
悪いことへ使った、悪用した研究者にこそ責任がある。
お前は縛られ、動けないのを良い事に好きにされ続けてきたというだけだ」

ケイト「それでもおおおお;;」

フエゴレオン「大丈夫だ。私がついている」ぎゅううう


泣きじゃくりながら必死に訴えかける中

私を決して離さず
何度も相槌を打ちながらも、フエゴレオンは隣に居続けてくれた。


誰よりも、近くで…


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