• テキストサイズ

八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】

第8章 ページ8、魔導書





3か月もの間…

当たり散らす父の暴力に、率先して割って入っていった。


そうすれば、私に全部集中する。



母も姉も大丈夫だ。

きっと、周囲みたいに笑っていられる。



どごっ!ばぎっずごっ!!


顔面から、激痛が走る。

終いにはそれが全身まで及んで立っていられなくなる。



倒れた自分に

なおも怒りが収まるまで、父から蹴りが続く。



ケイト「っ~;」


でも、これでいいんだ。

これで守れるんだ。


自分が苦しんでも、哀しんでも、怪我をして痛いって泣き叫んでも

どうせすぐに治る!


誰も心配なんてしない!


寧ろ笑ってる。

怪我をしても、痛くないから。

どうせすぐ治るから。

ホント…あいつらの言うように、ゾンビみたいだ。


ケイト「はっはっはっ」

父「あ?」

ケイト「あっはっはっはっはっはっ!」


何て喜ばしいことだろう!

誰も苦しまない!誰も哀しまない!
私なんてどうなったって、何とも思われない!!


どんなに痛くて苦しもうが、それを笑ってられる人たちしかいないんだもん!!!



ケイト「あっはっはっはっはっはっ!」


そう思ったら、笑いが止まらなかった!

狂ったように笑いが込み上げてくるそれに



父「ぶちっ!!)なに笑ってやがる!!」

怒りがこみ上げ、暴力は増していく。


母「やめて…やめてっ;;」

口元を押さえ、涙をこぼす母が見えた。



あれ?

何で泣いてんの?


どうでもいいや、お母さんやお姉ちゃんが無事なんだから

自分なんてどうなってもいいや。



そう思うのが、普通なんだから!




狂ったように笑う中、意識を失うまで

八つ当たりという名の暴力は…DVは続いた。


いつものように……



/ 484ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp