八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第8章 ページ8、魔導書
魔法帝「ああああああ;」
そんな悲鳴が上がる中
ケイトが回復魔法を使いながら、ドラゴンを魔法帝から引っぺがした。
魔法帝「次のページは回復魔法だったのかい!?」キラキラ
ケイト「いいえ。
魔導書を使わずにやってるので、今見る所です」
それ以降のページにあったのは…
ぱらっ
ケイト「!」
魔操作魔法だった。
それこそ
ケイトが10歳時からの王宮修業で身につけていた技術だったわけで…
それから更に続きに埋まっていたのは
ケイトがこれまでに編み出し、身につけてきた魔法だった。
「魔導書無しでも魔法帝に勝てるのに、持ったら鬼に金棒じゃないか!」
「意思一つで瞬時にできていたよな、あれ」
「魔導書は持ち主の魔力を高めるものだろ?
もともと魔力の増大や魔力の操作性の向上は完ぺきなんだから、カンストしてるも同然じゃん」
などなどと
周囲でそんな声がささやかれているが、二人は全く意に介していないようだ。
ケイト「…」
魔法帝「いや~、やっぱり凄いね!^^
どうだい?今の感想は!」キラキラ
ケイト「「ウザい」です」
魔法帝「腹が立つと毒舌になる所は相変わらずだね^^
あっはっはっ!」
ケイト「あなたも魔法のこととなると相変わらずクソうるさいですね」
ヤミの影響か言葉が悪くなっているように感じるが
自分の気持ちを吐き出せるようになったのだから、よしとするか;
冷や汗交じりに思う中…
ケイト「そんなことより」
魔法帝「そんなこと!?;」
ケイト「初代国王とこの龍は、どんな契約をしていたんですか?」
魔法帝「……知りたいかい?」
ケイト「はい」
なぜか、魔法帝が言い辛そうにしていた。
いつもなら、真っ先に言い出しそうなところだが
少し…渋っているようにも見えた。
魔法帝「…彼はね…
この子と、命を共にしたんだよ」
明かされる情報は、あまりにも重々しい内容のようで…
その表情は今までになく真剣で、いつもより低い声で語っていた。