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八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】

第8章 ページ8、魔導書





『神の化身』…

そう喩えられるほど、その魔法は至極強烈だった。


神がこの世界を創造する際に使ったとも言われており

初代国王へ与えた所から、クローバー王国の歴史は始まる。



とある昔、魔に愛された一族の集落があったらしい。


その近くで、戦争が起こっていた。

奪い合い、争い合い続ける人間たちに、一人の人間は涙を流した。



「命は深く貴い。これ以上、失わせたくはない!」

その者は
それに巻き込まれ、血を流し続ける人々を助けようとした。


その想いに駆られ、その最も魔に愛された者が集落を飛び出し

人々の下へと行こうとした時、天から一つの光が降ってきた。



それはあまりにも神々しく、荘厳で

太陽を思わせるほどの溢れんばかりの真っ白な光だった。


そしてそれは

その者の手中に収まった時、魔導書へと形を変えた。



それから後…彼は動いた。


まずは、逃げ惑う人達を護る結界を作り

そして地殻を操って高い山へと変え、今でいう王都を作り出した。



彼は国民と共に過ごし

彼等にもまた自衛の術を身につけさせるため、互いを護り合う為に力を作り出していった。


それが魔導書であり

無数の魔導書と、それを管理する魔導書塔が生まれた。



その彼の持つ魔導書の背表紙が、八つ葉のクローバーに見えたことから

「クローバー王国」と名付け、国民と共に盛り立てていった。


彼の魔法は、創造魔法。

傷を受けてもなお、瞬く間に治るほど魔に深く愛されていたという…



その伝説…

国史に存在した魔導書は


それ以降の歴史上、一度も姿を見せたことはなかった。



今日、この時までは……



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