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八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】

第3章 ページ3、光





ヴァーミリオン家に引き取られてから1週間が経った後


「どうしても助けたい場合、どうすればいいか」など

母と話して相談し合っていたらしく
フエゴレオンが今晩、行動を示すことにしたように感じた。



魔から情報収集したり、何かを生成したり

それらの察知能力に関しては、全くもって衰えておらず


それだけが唯一、どの王族にも負けぬ取り柄だった。




そんな満月の晩、ドアが開いた。

ぎいいい


フエゴレオン「…風邪をひくぞ」

そう言いながら、毛布で私をくるんだ。



それでも…

やはり、人からされるのは


「恐怖」に等しいものだけだと、信じて疑わなかった。



長年に渡る経験が、信じさせてくれなかった。




ケイト「…」


その当時は思考することもなく、何も望まず

人に怯え、距離を取ること以外頭には何もなかった。



遠くを見つめたまま

目も合わそうとせず、距離を取ろうとした。



フエゴレオン「…

(母上の言う通りだ。
ショックのあまり、届いていない。

心も、声も…」

何の反応も見せない私に、黙ったまま毛布の上から摩ってきた。


ケイト「!!」びくぅっ!!

ぎゅうううう


飛び上がるように、身体をびくつかせる中

静かに、それをなだめるようにそっと抱き締めてきた。



これには流石に予想だにできず

驚きと恐怖しか湧き上がらず、ただただ怖かった。


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