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八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】

第8章 ページ8、魔導書





レオポルド「蛍タンポポの綿毛?」

フエゴレオン「いや、違う…あれは…」


ごくっ

見ただけで伝わってくる違和感が、その光にはあった。



あまりの重圧と、荘厳さに

誰もが息を飲み、言葉を発することを忘れさせられた。



ぶわああああっ!!!!


その瞬間、その真っ白な光が神々しく瞬き

塔内を埋め尽くした。




ノゼル「っ!!」

フエゴレオン「!!」


その太陽さえも凌駕する圧倒的な存在感と光に…

目をくらませてから後、見えたのは……




先程から向けていた視線を変えず


何もなかったはずの(誰もがそう見えた)

魔導書塔の光が差し込んでくる「天井のクローバー型の穴」を唖然と見つめたままのケイトと



その天井にて

フェニックスの形をした、どこまでも白く、清い光だった。




そしてその光が、ケイトへ向けて飛んできた。

ばさっ!ばさっ!


羽ばたきごとに、塔内へ立っていられないほどの風が巻き起こっていた。




ケイト「フェニッ…クス?」



だが、ケイトの方はそうではないようで

全く微動だにせず、目の前で羽ばたくその光に


呆気にとられながらも

そっと、手の平を上に向けたまま左手を差し出した。




そして、ケイトの手の上に乗ろうとした瞬間…


それは、白く光輝く「魔導書」へと姿を変えた。



その次の瞬間

「俺の…」


どこぞの貴族のものかは知らないが歩み寄り、手を伸ばそうとした。


だが、次の瞬間

魔導書が拒絶するかのように、周囲の一切を吹き飛ばした。


その範囲は半径5mと小さかったが

そのものを押しやるには十分過ぎるものだった。



そして

塔内に収まらないほどの光が魔導書へと収まる中


共に姿を現したのは、見たことのない魔導書だった…


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