八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第7章 ページ7、異邦人
それを知ってから後
私はノゼルをやり過ぎだと抗議し、問いただしたわけだが…
それを受け入れられることはなかった。
ノゼル曰く、人としてだけでなく
王族からしても、どうあっても赦せないことをしたから当然なのだとか。
ケイト「それでも同じことをしていいってことにはならないだろ!!
ノゼルがそれと同じになるのなんてやだ!」
ノゼル「分からず屋め。
王族として、それがあり得ていることが問題なのだ」
ケイト「んなこと言われたって…;
そりゃそうなんだけども;
誰でもされたくないことだろ?;」
ノゼル「お前はもう少し、王族としての誇りを持て。
王族がそうされるのが当たり前となればどうなる?
この国の「王」を引き継ぐ可能性のある者としての振る舞いを、もう少し考えた方がいい。
民と対等に語っていた所で
いずれは調子に乗り、お前がされたように殺されかけるのがオチだ」
ケイト「むっ)そりゃそうだったけど!」
ノゼル「お前は優し過ぎる。
もう少し立場を隔てて考えなければ、その内本当に殺されるぞ」
ケイト「でも…同じ人じゃん。
感情も持ってるし、食べるし寝るし考えるし…
それを差別するなんて、やっぱり……
私がそうされたのだって、ちゃんと意図を伝えてなかったってのもあるし
理解されても受け入れやしないよって感じだったけど;(しょぼん)
腹を割って話し合わないと、互いのことわかんないままになっちゃうよ」
ノゼル「その甘さが、いずれ命取りになる。
…が、安心しろ」
ケイト「?」
ノゼル「私がその芽を摘み取ってやる」
ケイト「へ?」きょとん
ノゼル「お前を護るのは私だ」ざっ
ケイト「え!?;
何でそれ最後に残して去ってくの!?;」
ノゼル「甘いだけではどうにもならないこともあるということだ。
お前は自分を誇っていい、それだけは憶えていろ」
ケイト「!!…//
ありがとう!ノゼル!!
次の誕生日プレゼント!派手なのいくからなー!!」手を振る
ノゼル「ふっ…勝手にしろ」
立ち去っていく中、顔は向けられなかった。
でも…表情だけは解った。
口角が上がってて、笑っているのが見えた。
多少なりとも、そう言われたことが嬉しかったのを
今でも、鮮明に覚えている。