八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第7章 ページ7、異邦人
ケイト「いってきます!^^」
フエゴレオン「待て」
玄関先で、走っていこうとするケイトを私は呼び止めた。
ケイト「?どうしたの?兄上」
フエゴレオン「…海岸に行くことを咎めるつもりはない」
ケイト「どきっ!!)・・;
顔、出てた?;」たらたら
フエゴレオン「ふっ。いつものことだろう?」微笑
冷や汗をだらだらと流すケイトに笑いかけると
ケイト「あはは^^;
いつも兄上に見透かされてるなあ;(苦笑」汗
フエゴレオン「だが、言われなければわからないこともある」
ケイト「!」
そう言うと、ケイトは驚いたようで目を丸くしていた。
それに私はしっかりと目を合わせながら、言い聞かせた。
フエゴレオン「いいか?
あまり、一人で抱え込むなよ。
お前の帰ってくる場所は、ここだ。
お前はもう、一人じゃない。
それだけは忘れるな」なでなで
ケイト「っ…(うるっ)
うん」涙
そう笑いかけながら頭を撫でていると
ケイトが顔を伏せながら笑って答える中
一つの雫が落ちていくのが見えた。
その折、魔を通して…
一人きりだったケイトに対し
姉と笑い合う友達や、周囲と共に笑う両親が見えた。
いつしか、笑い方を忘れていた。
閉ざされた「研究所での日々」が、余計に心を閉ざす要因となってしまった。
それが…
私や母上、レオ達と笑う合う日常に
温かな感情や、愛おしさで埋め尽くされてゆくのが見えた。