八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第7章 ページ7、異邦人
私が18歳になった折
ヴァーミリオン家、宮廷…
そこでは、二人の人物が大声を張り上げていた。
ケイト「相手の繰り出す魔法に対し、瞬時に天敵属性を即座に繰り出せるようになった。
シスターテレジアのおかげで、全属性を一度に組み合わせて発動するのも出来ている。
それらを応用すれば、どんな魔法も無効化できる魔法だって作り出せる!
相手と相手の繰り出す魔法を空間ごと捻じ伏せて気絶させれるようにもなった!!
だが、それよりも今重要なのは!!!」
レオポルド「なのは!?」キラキラ
ケイトが隠れるようにしゃがみながら呟く中
傍で同様にしゃがみ込み、うんうんと頷きながらキラキラと瞳を輝かせるレオに
ケイトは突如として叫んだ。
ケイト「兄上の誕生日祝いだ!!」くわっ!!
レオポルド「祝いー!^^♪」ばんざーい
ケイト「ケーキを作って!」
レオポルド「ロウソクー!♪」
ケイト「誕生日プレゼントを準備するぞおおおお!!!!!」
レオポルド/ケイト『おおー!^^/おおー!!!!!』
もはや隠す気もないだろう;
毎年のことなのだが;
二人で盛り上がり、炎と共に拳を天に掲げていたが…
自室からでも聞こえるほどの大声と気迫で、解らぬものは宮廷内には一人としていない程だった;
ケイト「よぉーし!作るぞー!」拳振り上げる
レオポルド「ぞー!^^♪」ケイトと同様
ケイト「小麦粉、パン粉準備ー!!」キラン
レオポルド「兄上好きー!^^♪」カード取り出す
ケイト「ナイスだレオ!メッセージカードも欠かせないな!b」ぐっ!
レオポルド「姉上好きー!^^♪」ぎゅ!(足にしがみつく)
ケイト「私も愛してるぞレオオオオ!!^^♪」ぎゅう!&すりすり
レオポルド「きゃー!^^♪」ぎゅう!&すりすり
抱き上げると同時に抱き締め合い、互いに頬ずりし合う光景は…
それはそれは微笑ましいのだが……
殺意を憶えた。
ばきぃ!!!
なぜか不意に、ペンを持つ手が震え
必要以上に力を加えてしまったようで、ペンは粉々に砕け散ってしまっていた。
『如何なる時も冷静に』…
ケイトへそう教えていたはずの私が取り乱してしまっているのは
仕方のないことなのだろうか?;
そう思いながら
私は一人、自身の部屋で溜息を零した。