八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第6章 ページ6、魔法帝
それから3月になった時
私が魔導書をもらった頃…
ケイトは創造魔法で
その時の光景を画像として紙に映し出したり
それを連続的にすることで、その画像が動くように見えるようにしたり
音声の振動も共に刻み込むことで、音声の記録も可能にし…
そういった保存方法をとっていた。
その新たな手法に周囲は釘付けになり、それこそ引く手あまただったが
やはり創造魔法による複製はあまりに複雑かつ著しく困難のため
それほど多くには行き渡らなかったという。
それでも100個ほどで、互いに連絡し合うものもまた
「映像と共に、音声を互いへ送り合えるもの」として作り出したらしい。
それから後、記録のために重要な役割を果たすようになったらしい。
9月に私が魔法騎士団の試験に受かり、「紅蓮の獅子王」に入ることになった頃には…
ケイトは、周囲の全ての魔の流れを空中から地中に至るまで
視界で見るよりも、複雑かつ立体的に感知=読み取れるようになり
魔を通して読み取ったそれらを映像として残した。
その一連の動きはあまりに幻想的で、魔の一つ一つの流れが繊細に描かれたそれらは
まるで流れ星に囲まれたようにも感じ取れた。
それを映し出すものを最初に作った一号は、レオのお気に入りとなった。
無論私も気に入っていて、二号をもらっている。
レオはどんなに泣きじゃくっていても、それをつけて見せるだけで泣き止むほどだった。