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【文豪ストレイドッグス】 short story

第4章 女子会?


そんな梢をつゆ知らず、与謝野はあれ、夢だったかと呟く。あんた一体どんな夢見てんだと問いただしたくなった。

「なるほど・・梢さんがモテないのその所為ですわね」
「いや違うんだよなぁ!!一寸違うんだよねぇ!思い出して本来の私を!!」
「モテない人って何かしら理由があるんですね・・勉強になりました」
「いやそんな頭さげられても!?」

ぜえはあと息が荒くなる梢。嗚呼・・・ボケが飽和してる・・飽和してるよぅ・・。
もう突っ込むのがめんどうになってきたとあきらめかけたその時。

ピカァァァァァアアァ!!!!!

ドォオォォオオォォォォオォォン!!!!
突然激しい光の槍と地を轟かせる怒涛の響きが生じた。
瞬間、唯一電気がついていた会議室がぷつんと暗くなる。
辺りは真っ暗でサァァァァといった雨の音が部屋に響く。
「キャアアアアアアアア!!」
春野が思わず叫ぶ。
ぶつぶつと呟いていた与謝野はハっと身構え、ナオミと春野は身を寄せ合うようにし、そしてそれをかばうような姿勢を瞬時にとる梢。伊達に諜報員をやっていなかった。時には戦闘もいとはない梢はいくつもの修羅場をくぐってきた。
それは与謝野とて同じ。



与謝野と梢は雷から彼女らを守ろうとしているのではない。






社に侵入した、不審者から守ろうとしているのだ。
あの雷の放電の瞬間、瞬時に二人は不審者の気配に気づいた。


「・・・・姉御」
「嗚呼、わかってるさ」
「「社内フロアに誰かが侵入した」」
「えっ・・!?」

春野とナオミが驚愕する。
「とりあえず、梢、あんたいけるかい」
「もちろんっすよ姐さん」

スッと梢の纏う空気が一気に静寂と化す。
『異能力 不可視の人狼』

そう呟くと梢の体がみるみるうちに透明と化した。
彼女の異能は、自身の存在を希釈することができる。
ただあくまでも、希釈、のみだ。存在を完璧に消すことなどできない。限りなく0に近い状態にする。それが彼女の異能だ。故に、彼女は、触れなければ発動できない異能無効化の太宰でさえ殺すことができる。強力な異能者なのだ。
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