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幸せになりたい!『刀剣乱舞』

第1章 第一章


私が言いたい事を分かったのだろう。桜乱舞でお腹を抱え大笑いする鶴丸さんに、これはあれか…言わない方が良かっただろうかと少しばかり照れてしまう。そして私が言いたかった意味とは『死なないで欲しい…私の知る鶴丸国永は貴方だけなのだから。必ず生きて帰り私をもっと驚かせて?』という意味を遠くに曲がる変化球の如く伝えたというのに良く分かったなこのびっくりじじいは…いやはや、抜け目がない。

鶴丸国永という男は常に明るくて飄々として見えるのに、心の奥はきっと見せてはくれなさそうに思えた。あぁ…あの人もまたそうだ、三日月宗近という美しい男。男性でもあの美しさには目が眩むだろうと思う。しかしだ…まだ大笑いする鶴丸さんを見おろして、そろそろ治まりなさい。と真っ白な頭をぺちぺちと軽く叩いて見た、涙目でヒーヒーと息をなんども深呼吸をする。

「妊婦か。ちなみに鶴丸さん…妊婦ならヒッヒッフーですよ?」
「ぶっ…あっはははは!」

畳み掛けるような冗談を飛ばす私に、折角止まりかけていた鶴丸さんの笑い声がまた本丸に木霊する。そんなにウケたか?鶴丸さんは笑いが薄いな、しかしそんな事でまた大笑いしてくれるなら軽い冗談を言っても良いかも知れないなと微笑む。

「あっ、そうだ…長谷部さん」
「主…一体どう致しましたーーあ、主?」

和菓子を持つ長谷部さんの手から奪うように箱の中身を確認する、そこには2個入れてあった。私は一つ手に取るともう一つを鶴丸さんに渡した。先程食べたばかりで、こんなに食べられないから食べて下さいという事を伝えてだ。ピタリと大笑いする声を止めて、嬉しそうに目を輝かせる。

「いいのかい!」
「はい、どうぞ」
「よ、宜しいのですか!?歌仙や燭台切が貴女にと渡してくれたモノを…」
「お二人にはまた謝罪します。それに私よりも食べたいという方に渡したほうが和菓子も本望だと思うんですよね?はい、ですから…長谷部さんも」

口を開けて下さい。あーん…そう伝えれば戸惑うように口を開いた長谷部さんに和菓子を突っ込む。モゴッと驚いて、食べるのにとても苦労して見えたがブワッとまた桜乱舞である。嬉しかったのね…強引に和菓子を口の中に突っ込まれてと小さく笑う。

「あっ、大倶利伽羅さん!」
「…俺は馴れ合うつもりはない」
「いや、私にはあります!仲良くして下さい!」

大倶利伽羅さんの手首を掴み待てと伝えた
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