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幸せになりたい!『刀剣乱舞』

第4章 第四章


私の言葉に大きく目を見開いた一期さん。私は自信げに笑い「一度言って見たかったんです。ねぇ…いち兄?」そう伝えれば泣きそうに顔を強ばらせた一期さんは私から顔を背け、口元に手を置き「私は主殿の兄ではありません…」と少し声を震わせて呟いていた。

「本当に私なら大丈夫です。気にせず弟さん達とこの本丸にいて仲睦まじく居て下さいな…」

私が笑った瞬間、目の前から一期さんが消えた。瞬きし下を見ればあろうことか一期さんは片膝をついており、騎士が行うような格好で俯いていた。流石に私も驚いてワタワタしてしまう。

「ちょっ!一体なにやってるんですか!?」
「主殿…私は貴女に忠義を誓いたい」
「はっ…?ちゅ、忠義…ですか?」

私は別にそんなの求めていないしいらない…という雰囲気は出せずにいて、私が手を出してしまったからか、さっきまで隠していた手を彼は触れた。一期さんは私の怪我をした方の手を撫でながら、愛おしそうに私を見上げて来る。熱っぽい視線が私にまとわりついてゾワゾワした、これはあれか…鳥肌かな?

「主殿に忠義を誓わせて頂きたく…」
「わ、私は…貴方が笑顔で共にいて下されば、それで構いません…」
「あ、主殿っ!」

んっ?今完全に台詞を間違えただろうか。共に戦ってくれる同志がいれば心強い、だから別に忠義とかそう言うのはいらないよ?見たいな事を伝えようと思ったのだが、言葉をブチブチと端折ってしまったからか違う意味合いをもってしまった気がする。告白のような…甘い言葉。だからなのか一期さんは嬉しさを噛み締めており、背景全てが桜乱舞であった。なんてこったい。

「主殿…私のこの生命に変えても貴女をお護り致します」
「えっと、はい…ありがとうございます」

もうなんでもいいや、好きにしてくれ。と投げてしまった。私は知らん、きっと放っておけばどうとでもなるだろうと考えた。しかし相変わらず私の手を取る彼は手を離してはくれず、西洋の騎士がするように跪いていた一期さんは包帯を巻いていた手の甲にそっと唇を預けて来た。

「!?」
「主殿…明日からは私が貴女の近侍を務めさせて頂きたい。へし切長谷部殿ではなく…」

熱っぽい視線から、嫉妬するような眼差しに変わるのを私は見た。両方がジャージ姿なのに彼がすると王子か騎士にしか見えないわ、流石イケメン…と妙に関心してしまう。けれど今の一期さんもなんか怖い。
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