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【HQ】君に好きだと言えたなら

第2章 アルコールに押された背中(牛島若利×白布姉)


 短大を卒業後、宮城から上京し、東京で一人暮らし。年の離れた弟である賢二郎の活躍を見るべく訪れた宮城県春高予選代表決定戦にて、賢二郎の憧れの人である牛島君が青城のセッターの及川君を口説いている現場を目撃した私は怒りに身を任せ、初対面である牛島君の頬を平手打ち。もう二度と会うことはないと思っていたのに、年が明けた春、三月の末、なんと驚く事に私の住むアパートの隣の部屋に越してきた牛島君と再会。破壊的に炊事が出来ない牛島君を放っておけず、朝食と夕食を我が家で取るようになり、牛島君との蟠りもとけ、新しい弟が出来たような気持ちでいた。
 そんな時、しつこいセクハラ上司の前で突然キスをされ、牛島君から告白されました。それに返事もしないまま、その日はいつも通り一緒に夕食を取った。そしてそれ以降も今まで通り朝食と夕食を我が家で取る生活は変わらず続き、今までと何一つ変わらない様子の牛島君に一人ドキドキしながら答えを出さないまま一ヶ月が過ぎた。牛島君のおかげでセクハラ上司からのセクハラはピタリとやみ、残業も減った。が、これで終わりというわけにはいかない。それは自分でもよく分かってる。分かってるんだけど、あの日以降それっぽいこともないし、牛島君も何も言ってこないし、今更あの時の返事なんだけど、なんて切り出す勇気もなかった。

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