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【HQ】君に好きだと言えたなら

第2章 アルコールに押された背中(牛島若利×白布姉)


「それってさ、そのままズルズル続いていくとさ、白布さん一生彼氏出来ないよ。」


 この状況を打開しなきゃと思い、同期である友人に意を決して相談した。まあ、確かにずっとこのままって訳にもいかないし。ちゃんと返事をしなきゃいけない。気持ちは牛島君に傾いている。それは自分でも分かってる。けど相手はまだ高校を卒業して大学生になったばかり。まだ十代。弟と一つしか変わらない。というか、その弟の尊敬する先輩。


「でもさ、この歳になると結婚とかさ、やっぱ意識しちゃうじゃん。」
「まあね。」
「相手はまだ十代。学生だし、やりたいことも沢山あるだろうし、牛島君の青春を奪っていいものかと。」
「いいんじゃない?相手だって白布さんの事好きだって言ってくれてるんでしょ?」


 今はそう思ってくれてるかもしれない。でも、大学に行けば若くて可愛い子なんて沢山いるだろうし。私という存在のせいで牛島君の選択肢を狭めたくない。


「そうやっていっつも他人の事ばっか気にしてるからいつまで経っても独りなんじゃない。いいじゃん。軽い気持ちで取り敢えず付き合ってみれば。」
「でも、」
「白布さんいつもそればっか。でも、だって、そういうのはもういいじゃん。前の彼氏に何て言って振られたか忘れたの?」


〝奈緒子が何考えてるか分かんない。〟


 彼氏の気持ちを優先するばかりに我儘も言わず、彼の望む事をしてきた。その結果自分の気持ちを押し殺した末に言われ別れを告げられた。


「いいじゃん。宮城で大エースって呼ばれ、全国でも有名な選手。将来はプロ入り約束されてるようなもんだし、将来安泰じゃん。」


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