第14章 溢れ出すeroticism
仮面をつけたスティーブンと名前が
クラブへ踏み入るのを見届けてから
同じ様に仮面をつけたザップとレオナルドが続く。
中に入ると全ての人間が仮面をつけた
異常な空間が広がる
レオナルドはぐるりと辺りを見渡すと
バーの側に仮面の上からでもわかる
官能的な雰囲気を纏った名前の姿を見つけた。
ザップや、スティーブンも一歩離れパーティを楽しむふりをする。
幾人もの男性に声をかけられるものの
のらりくらりと交わす名前に
バーカウンター越しに、品のあるスーツ姿の男性が
小さなメモを渡す姿が見えた。
彼女は、それを開くと
ニコリと男性に笑いかけ奥の部屋へと消えていった。
その瞬間に、レオナルドのイヤホンから
雑音と共に
先ほどの男性であろう声が聞こえる
名前が無線を繋いだのだ。