第14章 溢れ出すeroticism
ヒールを脱ぎ、タイトドレスのままソファに寛ぐ
「名前」
『ん?どしたのツェッド』
ツェッド以外のメンバーは着替えをする為事務所を出ている
「綺麗なドレスですね、凄く似合ってる」
先ほどのラッキーカラーの事をフォローしてくれているのだろうか
『ありがとう』そんな彼の気持ちに
応える様にふわりとした笑顔向ける
『でも、動きにくいのよ』
「細身のものですからね」
そう言って、彼女のドレスへと視線を向けると
滑らかな曲線に胸が昂る
『私苦手なのよね〜』
心底だるそうに腕を伸ばす名前を見つめていると
着替えが終わったスティーブンが顔をだし
「そろそろ行こうか」と声をかける
『ん〜』
声にならない呻き声をあげる名前に
パンと両手を鳴らし
「ほら仕事!」スティーブンが発破をかけると
さっきまで、心底嫌そうな顔をしていた名前は
ぱっと、色気の含んだ笑みを浮かべた
一瞬で変わったその笑顔は、激しくツェッドの心を乱し
また嫌そうな顔に戻りスティーブンに引きずられる様に
出て行く名前が扉で見えなくなるまで
見つめていた。