第14章 溢れ出すeroticism
扉を開けるや否や、名前は不機嫌そうな顔で
『ねぇ!聞いてよ』
胸元から背中に向けて大きく肌が露出した
タイトドレスに身を包み
いつもより艶めかしい名前が眉間にしわを寄せながら
ずかずかと姿を現した
「名前さんおかえりなさい」
そう声をかけるレオナルドに近づき
『ただいま、そんな事より
私のドレス何色に見える?』
ぐいっと、腰に手を当て覗き込むように聞いてくる
名前の胸元はいつもより露出が多く
視線を泳がす
「綺麗な紺色ですよ、凄く似合ってます」
しどろもどろにレオナルドが答えると
名前は小さくため息を付き
それじゃあ、ダメなのよ。と呟く
『ねえ、何色に見える?』
近くにいるザップへと振り向き
レオナルドと同じ様に問いかける
ザップは名前の滑らかな腰の曲線に手を添わしながら
「ネイビーブルーじゃねえのかよ」
色なんてどうでもいいという様に
名前の身体を舐め回す様に見る
名前が小さく舌打ちをし、腰に回った手を抓ると
「凄く綺麗だよ、何か気に入らないことがあったのかい?」
優しく問いかけるスティーブンの言葉に
名前は、眉間のしわを伸ばし
スティーブンさん!と駆け寄る
『今日のラッキーカラーは青色だって言うから
買ってきたのに、着替えてみたらコレ!』
「また、くだらねえ占いかよ」
呆れたという顔をするザップへと、
睨みつける様に名前は視線をやると
ソファに座るツェッドが目につく
『あら、新しいメンバー?』
「ツェッド・オブライアンです」
あらあらあら、と名前はツェッドに近づくと
彼の顔へと手を伸ばしそっとふれる
『私今日はツェッドと仕事組むわ』
え、と皆驚く声に
『私の今日のラッキーカラーよ』
と、ツェッドの顔を優しく撫でながら甘く呟く
「青魚!」と大声をあげゲラゲラ笑うザップに
突然目の前に現れた神秘的な程綺麗な女の
失礼な発言もあまり耳に入らず
高まる自身の鼓動だけがツェッドに響く
「御指名だぜ青魚!
そんな顔してみても
名前はお前はタイプじゃねーってよ」
『あら、何で?』
「え?」