第2章 routine work
TV画面から、堕落王フェムトの声が流れ
早くゲートを探して止めないと、
半身が合体し、比べ物にならない被害が及ぶそうだ。
「おいコラ!」
急に荒げた声を上げるザップに目をやると
ザップが少年の胸ぐらを掴みあげる姿が目に入る
「やっぱりお前が差し金かこのガキ」
ギリギリと締め上げると
クラウスが「手を離すんだ」と、ザップを止める
名前はクラウスの傷の手当をしながら
『クラウスさんが、庇った意味考えてみなさいよ』
「脳みそ使いなさいよクソ猿」
「・・・・そうか、被害が及ぶのは周囲のみ
ゲート仕込んだ本体がおっ死ぬポカを堕落王が犯すはずもねえ」
ドサリと少年を離し
「まさか・・」
誰からか発せられた声に
先ほどまでいた一匹の姿を探す
『チェイン!私はクラウスさんをみとくわ』
「了解」
ザップに迫られながら
レオ「ごめんなさい!知らなかったんです本当に!」
と謝る少年をよそに
チェインに音速ザルを任せる。
平然とビルを飛び降りるチェインの姿に
唖然とする少年
「・・・がは」
隣にいるクラウスが辛そうな声を上げる
『クラウスさん 動いちゃだめよ』
「・・もうすぐ 警察が・・・集まる」
「ああ 面倒なことになる前に移動するわ
仲間への通達も今すませた」
『ザップありがとう
クラウスさんは搬送してもらうまで下手に動かない方がいいわね
思ったより酷い傷よ』
クラウスの背中に手を添えながら
ザップと目線を交じ合わせる
「・・・・済まない」
「あーーー・・・
元 ジョニー・ランディス君?」
クラウスに声を掛けられた少年は
レオです、レオナルド・ウォッチです。
「・・・すいませんでした
ミスタ・クラウス
そして助けていただいてありがとうございます」
しっかりと頭を上げる姿に名前は好感を覚える
「君は・・見えていたね」
というクラウスの言葉にザップ動揺驚いていると
ポツリポツリとレオは、半年前の出来事を話し出す。