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【血界戦線】SOAK IN BLOOD

第2章 routine work



「チェイン!各位に連絡!
階上にて反応検出に備えてくれ

ザップ!名前は待機!
いつでも出られるようにしておき給え」


クラウスからの指示に、各自返事を返す


「最初の解放がもうすぐだ」

3・2・1

フェムトのカウントダウンの声に釘付けになる


ズブッ

と大きな音と共に先ほどTV画面でみた奇怪なものが視界に現れる


大きな音と土けむりが舞い


「大丈夫!名前!ウンコ猿!」


視界が開け2人の姿を探すと
ザップの腕を引き押し出すように座り込んでいる名前の姿と

自分の足の間にいる名前に、どさくさに紛れて手を回しながら
「ああ、大丈夫だ」
と返事を返す、ウンコ猿


「ーーーーー怪我かる過ぎ

名前もウンコ猿なんてほっといたら良かったのに」

ッチ

ボソっとチェインが悪態をつく



「テメェ本当に犯すぞ」


舌打ち聞こえてんぞ!と怒鳴るザップをよそに


『それより』

「それより?!」


ザップの腰に回した手をするりと振りはらい
姿の見えないお人好しすぎる自分達のトップの心配をする


『ザップよりも、クラウスさんはどこ?
探さないと』


「何でよ
私たちが生きてるなら
彼が怪我するわけ無いじゃん」


ハッとするかの様に、ザップが声を荒げる

「ガキが居ただろうがよ!」



「・・・あ そうか」


まだ煙が巻き上がる事務所内を探すと


座り込む少年のそばに倒れるクラウスの姿を見つける

「・・・やっぱり・・・」


「クラウスさん・・・僕を・・・庇って!!」

どうして!!と焦った様な顔で見上げてくる


「そこに理由が無いのがこの男なのよ

強いて言えば貴方が「そこに」「いた」のが理由ね」


チェインの言葉と、少年の困惑した顔に懐かしさを覚え
ふふっと小さな笑みが零れた


『本当に、どうしようも無い人ね』


チェ「いつまでたっても利口にならないわ
私たちのボスは」



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