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【血界戦線】SOAK IN BLOOD

第13章 腹に思ふ




「目標は阪神欠損状態まで追い込むも
今尚交戦状態のまま移動中
断片情報のみだが確度は高い」



ランブレッタに揺られながら
インド国軍の空軍基地が封鎖されたことを聞く


「はあ‥目撃者がみんな転化しちまったんじゃ仕方ねぇか」


『んー‥‥』


スティーブンの無線を聞いていると、KKの声が入ってきた


「見つけたわ!フラットアイアンディストリクト南
パーキッソスビルのカフェ《空中楼閣》よ!」


KKの声に名前はザップのお腹を掴み

『急げ!』と急かす


「わーってるよ」



2人が現場に着くとブラッドブリードは氷漬けになっており
ザップの腹を捻りながらジロリと横目で見る



『これのせいで、半分しか速度出てなかったのよ』


「んなわけあるかい!」


するとブラッドブリードと交戦していたと思わしき
何かがこっちに向かってくる。
名前は首を傾げザップになんだろうねと聞こうと
隣を見るが彼はその場にはいなかった。




『あれ‥‥‥』




「勘弁してくださいよ!師匠ーっ!!」



『?!』



結局数メートル先で捕まったザップは
頭を掴まれて連れて行かれてしまう。
名前は師匠なら仕方ないかな、とスティーブン達と合流する為踵を返し歩き出そうとしたが
それは叶わなかった


腕に圧迫する様な強さを感じ、目をやると
左腕に血法が絡んでいる
血法の伸びるほうへ目をやると、
縛り上げ割られたザップが話し出す



「お前カルブンクルス血焔術の使い手か?」


自分の言葉の様にしゃべるザップに不審な目を向け
名前は、頷く



「まさか、ステルマの‥‥」


《ステルマ》と言う言葉にピクリと反応し


『はい。』


彼女のいつもよりも凛とした声で答えた
「こっちへこい」と言いながら腕に巻きついた血法に
ゆっくりと引っ張られ彼の目の前までいく


「しかし驚いた、よく似ている綺麗な顔だ」


『師匠をご存知で?』


「ああ、こんな所であいつの弟子に会えるなんてな」


ふわりと優しくなった雰囲気に
名前は、少し悲しそうに微笑んだ。


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