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【血界戦線】SOAK IN BLOOD

第13章 腹に思ふ




「オウ、何だそれ懐かしーな」


ザップの声に、名前は振り向かず
レオナルドの肩に顎を乗せたまま画像を見つめている


「でしょ‥‥でもこれ最近出た高画質版っすよ」


「おー細かく写ってんじゃん」



「何スか!その腹!」


急に大きな声を上げるレオナルドの反応に
やっと名前が目を向けると
パンパンを腹を膨らませているザップの姿に
溜息を漏らしざるを得なかった


『どうなってるのよそのお腹‥‥』



「ヤバイっすよ」



「何がだ陰毛頭」


チェインがザップの腹へ飛び降りたのを見たと同時に
今から始まるであろう
不毛な言い争いから逃れる様に
クラウスのいるデスクへと避難する



アンジェリカ・ライアンのプロフィールを口にする
チェインに



「め、メアド教えてくれ」


「教えるかバーーーカ」


やはり始まったと思った名前は
クラウスへともたれ掛かり
クラウスが熱中しているゲームを眺める


自分と付き合えと毎回迫ってくる相棒は
女関係を清算するどころか、煩悩のままに女を追いかけている
ザップの姿に大きな溜息がでる


スティーブンが電話をする姿をみて、
クラウスにもたれ掛かっている身体に力を入れ
スティーブンへと目線を向けたつ。




「そこまで」
スティーブンの真面目な声が響き

「インドで血脈門の解放を確認したとの事だ
ブラッドブリード御用達の空間連結術式」


「奴らがこの街にやってくるぞ」


聞いた瞬間チェインは姿を消し
みんなの顔が引き締まる


名前はすれ違いざまに軽くザップの
お腹を叩き


『行くよデブ』



「うるせーよチチデカ女」




ピンヒールを鳴らし爽快に歩いていく名前を
追う様に走りながら
名前をランブレッタの後ろに乗せ走り出した。

無線からはスティーブンの声が聞こえる。


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