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【血界戦線】SOAK IN BLOOD

第10章 画面向こうの女はむせ返るほど甘い愛を囁いた




自分のキッチンで食事の後片付けをしている
名前の姿を見ていると
頬が緩みこういう生活も悪くないと思う。



普段のあまり生活感のない名前は
意外に手際よく後片付けを終わらせ

食器などは、少しのズレもなくピッタリと
揃え並べられている。





「明日は休みだし、今夜は少し夜更かしして
映画でも見ないかい?」



自分でも呆れるほどまだ名前と居たい
という思いで彼女に問うと




『私ずっとスティーブンさん家のシアタールーム
気になってたんです』



そう言って無邪気に笑うと名前は
他の部屋に比べ少しこじんまりとした
間接照明の優しい灯りだけが灯る
フラットなシアタールームを思い返す
部屋の雰囲気にあったモダンな肌触りのよさそうな
ローソファーも
綺麗に並んだクッションも
見るからに気持ちよさそうな絨毯も
何もかもが名前の心を高揚させる





『今日は本当に贅沢な夜です』



「そう言ってもらえて嬉しいよ」



「準備しておくから、先にシャワー浴びておいで」
と言えば、はーいと声を弾ませ会社では見せない
年相応な可愛らしい反応が返ってくる。





彼女の背中が見えなくなると
自身はシアタールームへと足を運ぶのだった。



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