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【血界戦線】SOAK IN BLOOD

第10章 画面向こうの女はむせ返るほど甘い愛を囁いた




話を聞くと、名前さんが今担当している
任務で、ある組織を追っている途中に
家がばれてしまい家の周りをつねに張られているらしい

任務の収拾が着くまで
しばらくは目立つことは避けたい。
かと言って、そのまま住み続けるのも得策ではない



『少なくとも後1ヶ月は手が出せないのよ
今までの捜査が全部ダメになっちゃう』



なんか、腹が立ってきたわ!珍しく声を荒げながら
腕を組んでソファに深く腰を落とす



『とりあえず、その任務が片付くまでは
家には帰れないのよ。私も安心して寝たいしね』


どうしよう、と眼を閉じ上を仰ぐ名前の
隣にレオナルドが腰を落とし

「あの‥‥名前さんには、お世話になりましたし
僕の家で良かったらーー『ありがとうレオ。』」


『でも、ごめんなさい。
気持ちだけ受け取っておくわ』


食い気味に断わられる。
名前の家は、アイランドキッチンに
コーヒーマシン、お気に入りの
2人掛けのリビングテーブルに
パッチワークの暖かみがある上品なソファー
どれも、センスのいいこだわり抜いたものばかりだ


何よりもプライベートな時間に完璧を求める彼女にとって
それが崩れるのは致命的であり、許しがたいことなのだ。


「狭くてすいません‥‥」



それに安全なところがいいし、はあと大きく溜息をつく
名前の前の椅子に座り


「俺ん家こいよ」


『俺ん家って、ザップのヤリ部屋に?
私安全なところがいいって言ったわよね?
野宿のがマシ。』

「なんでだよ、楽しいぜ?」

タバコに火をつけるザップの手の上に、
いつものように突然チェインが姿を見表す


「逆になんで、行けると思ったのよ」


「痛てえーーっ熱っち痛ってえ!
下りろこの糞犬!!」


『事務所に寝泊まりするしかないのかなー』


絶対無理!がっくりとソファーに倒れ込み
天井を見上げる名前の顔を覗き込むように
スティーブンが見下ろした。


「僕の家はどうだい?」

当たり前の様に来たことあるだろ?と
問いかける。


『スティーブンさんの?』



「部屋も余ってるし

ヴェデットも随分と君を気に入っている様だしね」


ね、と色っぽい笑顔を浮かべるスティーブンに
ご迷惑じゃないですか?と聞き返した



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