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【血界戦線】SOAK IN BLOOD

第4章 breakfast




『あー!いい匂いがする〜
レオ君ありがとう』

今日はいい朝だーっとコーヒーに口をつける

起きた時の無防備な姿とは変わって、
シャワーを浴びてメイクもヘアセットも
いつもの見慣れた完璧な名前さんだ

下着姿で首からタオル巻いている姿を除いては


「コラどこいった羞恥心!
名前さんちゃんと服着てくださいよ!」


『ちょっと今から占いの時間なんだから静かにしてて!』

ビシッとテレビのリモコンを僕に向けチャンネルを入れる


テレビ画面から、可愛らしい女の子が
1位から12位までランク付けされた星座と
ラッキーアイテムを読み上げていく
今日のラッキーアイテムはジャンクフードだとゆう


『よし、今日のお昼はダイナーでハンバーガーを食べるわ』


ね!そうしましょ!と名前は残りのコーヒーを飲み干す


『じゃあ、着替えてくるわね』

鼻歌交じりに部屋を出る彼女の背中を見ながら

自分の口角が上がるのを感じる


コーヒーカップを洗い先に出てスクーターにまたがり
準備をしてるであろう名前を待ちながら
今出てきたばかりの家の玄関を見つめる。


なんで僕がここから出てきたのかと言うと
区画クジにて街がシャッフルされ
僕が住んでいたマンションが高級ホテルになると
40秒で支度させられ追い出され事務所のソファーにうなだれていた時の事だ


「なんだいソレは ギルベルトさん」

コーヒーを片手にスティーブンがソレを見下ろす


静かにーーー
というように口元に手を当て
「行くところがなくなってしまったそうです
本当に40秒で支度をさせられるとは思わなかったとか何とか」


「この町で宿無しとは命取りだな
活動資金をもっとくれてやった方がいいんじゃないか?
彼・・・妹の仕送りも大変なんだろ?」

「基本受け取らないのです
基本額以上は〈特別扱いは嫌だ〉と仰いまして」


「・・・ふうん」


とっくに冷めてしまったコーヒーに口をつけながら
うな垂れる少年にまた目を移すと

バタンという扉の音と、カツカツというピンヒールの音が
振り向かなくとも名前が来た事を知らす

『おはようございまーす
・・・あら、コレどうしたの?』


ソレだったり、コレだったり
小さい溜息と共にギルベルトさんがもう一度説明してくれるのだった。
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