第2章 routine work
ザップとレオナルドが、音速ザルを追いに出た後
名前は、事務所の後始末とクラウスの傷を診るため
その場に残っていた
『クラウスさん、動かないでって言ったのに』
「すまない」
そういい頭をうな垂れる姿に愛らしさを感じる
自分の口の中を軽く噛み
『あくまで自然治癒力を高めるだけなんだから
無理しすぎちゃだめよ』
彼の頬に手を添え、唇に自分の唇を合わせる
クラウスにこれをする時にいつも思う
こんなに大きくてゴツい人なのに唇はやっぱり柔らかいんだな
なんて、不謹慎な事を考えながら血液を舌に絡めて
流し入れる
コクリとクラウスの喉が動き唇を離すと
「申し訳ない」
と少し顔を赤らめる
『初めてじゃないんだから
そろそろ慣れてくださいよ』
毎回の初々しい反応にちょっとからかってみると
「申し訳ない」と先ほどより小さい声で返ってくる