第6章 最終試験
4次試験終了、および面談実施から3日後ーー・・・
受験生を乗せた飛行船は、ハンター協会が経営するホテルに到着した。
最終試験が終了するまで貸切となったホテルの2階、バンケットルームが試験会場である。
「最終試験は1対1のトーナメント方式で行う。組み合わせは、こうじゃ!!」
「!!!」
ネテロの手で発表されたトーナメント表に、受験生は十人十色の反応を示した。
(~~~~~~っ!ネテロさんの馬鹿!!
ヤだって言ったのに、なんで私とヒソカが戦うことになってるの?!)
キッ、と採点内容を説明しているところを睨み付けると、ネテロはルカに向けて片目をつむって見せた。
(~~~~っ!!)
どこからどう見ても確信犯の顔に、ルカは地団駄を踏むことしかできない。
第1試合 ハンゾー対ゴン
格闘に関して歴然とした差がある2人だったが、ゴンの意志の強さが試合を長引かせることになる。
(……………この試合って)
ルカは思わず眉根を寄せる。
勝った者が次々抜けていき、敗けた者が残るシステムで、勝つ条件は相手に「まいった」と言わせるだけ。
しかしゴンでなくとも、ハンター試験をここまで残った人間が簡単に「まいった」などと言う訳がない。
加えて、TKOも、気絶で10カウントも無い。
(確信犯なうえに愉快犯?
……ネテロさんも性質悪いんだ)
ふーっ、と大きな嘆息を隠しもしないルカの隣に、スッとひとつの影が身を寄せた。
「や、久しぶり♥」
「試験中は知らんふりするって言った」
「大丈夫だよ◆
試合が盛り上がってるから、こっちは誰も見てないさ♥」
そう言ったヒソカが顎で示した先では、ハンゾーがゴンに容赦ない手刀を見舞っていた。