第5章 四次試験と面談
「……面白い質問だね、ネテロさん?」
「そうかの?」
「うん。
『どこで』って場所を答えればいいの?」
ルカはまた、おかしそうに笑った。
「この質問はお主にしかしておらん。
わしの個人的興味じゃからの、無理に答えることも……」
「流星街」
「!」
「もういい?面談終わり?」
「う、うむ。ご苦労じゃった」
さらりと答えたルカに、驚いたのはネテロだった。
明確な答えが得られるとは、まず考えていなかった。
しかし、意図せず得られたその答えは
少女の能力を説明するに足るものだった。
(まるで息をするように念を使う………)
「どういう育て方をすれば、あのような娘が出来上がるものか………不思議じゃったが。
そうか、あそこか………」
何を捨てても許される。
この世の何を捨てても、その住人はすべてを受け入れると言う。
ゴミも、武器も、死体も、
赤ん坊もーーー・・・
「ふむ………」
1人になった部屋で、ネテロはしばし物思いにふけった。
第5章 四次試験と面談 ー完ー