• テキストサイズ

蜘蛛の娘 [H×H長編]

第5章 四次試験と面談


「続いて2番の方、スタート!」



4次試験会場であるゼビル島に着岸した船からは、3次試験の通過時間が早い人から入島が許される。

1番のヒソカに続いて、2番目はルカである。



トントントン、と足取りも軽く島に降り立った彼女はくるりと船に向きなおった。
腰までまっすぐ伸びた黒髪とジャンパースカートの裾が、その動きを追ってふわりと円を描く。


どうかしたのか?と案内人が訝る前に、ルカが胸いっぱいに息を吸い込んだ。



すうぅー・・・っ


「ゴン、キルア、クラピカ、レオリオ!!
私のターゲットは皆じゃないから!
がんばろうね~っ!!」







「「「「・・・・・・」」」」



船に残る受験生が呆気に取られる中、
ルカはぶんぶんと大きく手を振って森の奥に消えて行った。

無邪気を絵に描いたような、キレイな笑顔を残して。




「あいつ、大丈夫か?」

「・・・・・」



呆れを隠さないレオリオの言葉に「処置なし」と頭を垂れたのはクラピカである。



「よかったね!
俺達ルカのターゲットじゃないって」

「………お前もあいつもさぁ」



見えなくなったルカに向かって手を振り返しているゴンに、船の縁に頬杖をついたキルアが「……緊張感、続かねぇのな」と苦言を呈す。

「え~?」と聞き返してくるゴンは、自身のターゲットがあの奇術師だと忘れてしまったかのようだった。








『狩るものと狩られるもの』



さぁ・・・
狩り(ハント)の始まりだーーー・・・








/ 144ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp