第3章 二次試験と飛行船
ーーー受験生最年少3人組に、
特に4番の少女に、興味を引かれてやってきたのは・・・ネテロである。
(4番ルカ、99番キルア、405番ゴン・・・)
並んで会話している彼らに向けて、自身の「気」を遠慮なしにぶつけようとしている。
これで彼らの力量をはかる気である。
(さて、どんな反応を見せてくれるかの)
カッ
「!?」
飛ばされた「気」を感じると同時、
3人はパッと背後に身体ごと向き直った。
だが、向き直った方向に人影は見当たらない。
かわりに、まったくの逆方向から
なに食わぬ顔でネテロが現れる。
「どうかしたかの?」
「あれ?ネテロさん、
こっちの方から誰か近付いてこなかった?」
「いーや」
「・・・素早いね、年の割に」
疑うことを知らないのか、疑うまでもないというのか、ゴンは温厚そのもの。
キルアはネテロに翻弄されたこと自体、腹立たしいのだろう、青筋を額に浮かせて機嫌急降下である。
さて、とネテロが本命であるルカに目をやると・・・
にこり、と笑顔ひとつ寄越しただけである。
(ふむ、やはり頭ひとつ抜きん出とるかの)
自己満足にひとり頷くネテロはそれでいいかも知れないが、ルカ達からすれば、いきなり現れたハンター試験最高責任者の真意が分からない。
(ホント、何がしたいの?
悪意はないみたいだからいいけど・・・
あ、もしかして・・・)
ルカは心当たりを見つけたが、
とりつくしまもなく、キルアがルカとゴン2人を連れて行ってしまおうとする。
「じゃ~な」
「ちょい待ち!
おぬしら、ワシとゲームをせんかね?
もしそのゲームでワシに勝てたら、ハンターの資格をやろう」
「 ! 」