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曖昧トワイライト

第4章 夢と思い出








ぱち、と目を開く。はじめはぼんやりとしていた視界も、だんだんハッキリとしてきて、白い天井が見えるのに気が付いた。


「………」

私、どうしたんだっけ。そう呟く前に、全てを思い出す。そうだ、私、廊下で倒れたんだ。

「起きた?」


シャッ、と音がして、ベッドの周りを囲むカーテンが開けられる。いきなりのことで、私は驚いた。
カーテンの隙間から顔を覗かせたのは、保健の先生だった。


ふと、私の右側に誰かがいることに気付く。首を右に向けると、そこにはーー。

「…めぐみ…?」

彼女が、椅子に座ったまま眠っていた。あまりにも気持ち良さそうに眠っているので、何だか和む。

…じゃなくて!


「なんで、ここに?」

授業はどうしたのだろう。まさか彼女も体調が悪いのか?

すると、保健の先生が答えてくれた。

「その子ね、藤宮さんが運ばれて来てからずっといたのよ。よっぽどあなたのことが心配だったのね」

ふふ、と保健の先生は微笑む。

ずっと、ここに、いた?私が心配で?

「あ、私、藤宮さんが起きたって、担任の先生に伝えてくるわね。少し待ってて」


そう言うと、保健の先生はカーテンを閉める。数秒後、カーテンの向こうからドアを閉める音が聞こえた。
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