• テキストサイズ

神隠れの少女【NARUTO】

第10章 下忍の任務


ルナが悩んでいると、シンコが、そういやあ、と言ったのが聞こえた。


「なんで髭のことば突っ込まれんかったんやろ?」

「確かに、そうだな。」

「そうですね。」

シンコ、テンマ、イタチの視線が、ルナに突き刺さった。


「ルナちゃん、やっぱあんときなにかしよったんか?」

「えぇーっと………」

(やっぱりバレたか………)

ルナは口籠もった。

「やっぱりか……」

イタチが呟いた。


「実はまあちょっと、小細工をね…………」

ルナが言いにくそうに説明を始める。

「へーぇ、どんな?」

シンコはグイグイ切り込み、他の二人はそれをじっと見ている。


「な、なんて言うか……も、元の長さくらいまで、伸ばした…………」

「はっ?」

三人の声がぴったり揃った。


「えぇえー!そんな術があるんかいな!」

「ルナちゃん、スゲー………」

「やはりルナの仕業か……………」

シンコ、テンマは酷く驚き、イタチはやっぱり、という顔をしていた。


(あーあー、シンコちゃんとテンマ君、びっくりしてるなぁ………イタチ兄さんはそうでもないみたいだけど。)

予想はしていたが、かなりびっくりされてしまったことに、ルナは心の中で溜息を吐いた。

(て言うか何でみんな気づかないの?ド近眼なの?)

ルナは皆の視力が心配になった。


シンコが質問を続ける。

「猫婆にばれへんようにするためか?」

「いやだって、髭って猫にとって重要でしょ?しばらくあのままは可哀想かなって………」

ルナがそう言うと、三人は驚き、次の瞬間、なぜか涙ぐんでいた。


「み、みんなどうしたの?」

ルナは少々困惑気味に訊いた。

「だって……ルナちゃんが余りに優しくてな………」

「まさに天使………」

「ルナ…兄さんは嬉しいぞ…………」

シンコ、テンマ、イタチは、心から感動しているようだった。

「イタチ兄さんまで………大袈裟だなあ。」

ルナはそんな三人を、少し困ったような顔で見ていた。


『ルナ様、私も嬉しゅうございますよ!』

頭の中で李蘭の声がした。





まあ猫は正義だからな。
/ 826ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp