第10章 下忍の任務
「それに比べてテンマ、シンコ!ターゲット未確認てどう言うことだ!」
「えーっとぉ、探し方がようわからんくて…」
「探し方……?うーん、特に無いかな。私は普通に探してただけ。」
「俺もですね。」
ルナとイタチにそう言われてしまって、シンコは黙り込んだ。
ルナはシンコがちょっと可哀想になって、
「シンコちゃん、次は頑張ろう!ね?」
と言って励ました。
「っせやな!次は頑張るわ!ああ、ホンマルナちゃんは優しいわぁ。」
テンマが羨ましそうにシンコの方を見ていた。
「おっ俺も次は頑張るぜ!」
「うん!一緒に頑張ろう!」
「そうだぞ、テンマ、シンコ!二人を見習って頑張れよ!
何しろ二人ともアカデミーを一年で首席で卒業した天才と天使!
しかもルナちゃんは、史上最年少なんだぞ!」
「一年⁉︎最年少⁉︎ルナちゃん、見かけに寄らず凄かねー。何歳なん?」
「えーと、一応まだ、三歳……」
「え?さ、三歳?ルナちゃん、身長イタチとそんなに変わらんやん!」
「よくわかんないけど、なんか成長が速いみたいで……」
「ふーん、そんなこともあるんやなぁ……」
「ところで水無月上忍、天使ってどっちのことですか?」
「そんなの、ルナちゃんに決まってるじゃないか!」
「えぇ……?どうしてですか?」
水無月上忍が答える前に、イタチが答えた。
「そんなの、俺のルナが天使のように可愛いからに決まってます。」
イタチは少し顔を赤くしながらも、テンマがいるせいか、俺の、を強調して言った。
「ええー、そんなことないよー。」
ルナはちょっと照れてしまって、そう言った。
それを見て水無月上忍が割り込んできた。
「はいはい、イチャイチャするのは後ね!
とりあえず、この任務は終了!また別の任務があるかもしれないけどな!じゃ、解散!」
水無月上忍はそう言うと瞬身でどこかに行ってしまった。
「イタチ兄さん、帰ろうか。」
「ああ。」
そう言ってイタチとルナも瞬身で消えた。
後に残されたのは、呆けているテンマとシンコだけだった。
「ルナちゃんとアイツ、瞬身使えるんだな……」
テンマは呟いた。