第10章 下忍の任務
「なんか、個性的な人達だったね。」
「そうだな。」
班員の顔合わせが終わって、イタチとルナは家路についていた。
「それよりルナ、さっき言ってたことは本当か?」
イタチは心なしかもじもじしているように見える。
「え?何が?」
「自己紹介の時に言ってた…………」
(あ、好きなもののことか。)
「勿論、本当だよ!イタチ兄さんのこと、私はとってもとっても大好きだよ?
………イタチ兄さんは、私のことどう思ってるの?」
「俺も勿論。」
イタチは続く大好きだよ、の言葉を、すんでのところで飲み込んだ。
「そっか、よかった!」
ルナはそれでもイタチの言葉が嬉しくて、にぱっと笑った。
「そうだ、イタチ兄さん!卒業祝い、ってことで、茶屋に行こう!」
「そうだな、そうしよう。」
イタチは茶屋に着くと、団子を二十皿注文して、またルナを仰天させた。
「イ、イタチ兄さん……ず、ずいぶん食べるね…………」
「ん?ああ。だってこのくらいないと、お祝い、って感じが出ないだろ?」
「まあ、確かにそうだけど………」
ルナは机に並んでいる大量の団子を前に、苦笑いした。
イタチには、太るかも、という心配は無いらしい。