第10章 下忍の任務
「はい、じゃあまずテンマから!」
「俺は疾駆けのテンマ様だ!イタチ、お前にゃ負けねえぞ!」
テンマはそう言ってビシッとイタチを指差した。
(あ、この人、わらわらしてた男子どもの中にいた気がする。)
別天神は、周りに違和感を持たせないように、卒業と同時に、つまりさっき、解除していた。
「それと、あの………」
テンマはいきなり、ルナの方を向いて顔を赤くした。
「……?」
ルナはわけが解らなかった。
「こっこれからよろしくっ。」
「……?うん、よろしくね!」
よく解らなかったが、とりあえずにこっと笑いかけておいた。
喜んでいるテンマをみて、イタチはなぜか不機嫌そうだった。
「はいはい、そこまで!次、シンコ!」
「ウチは稲荷シンコいうもんじゃあ!木ノ葉には越してきたさかい、こーんな喋り方やけど、よろしゅうね!」
シンコは重度の博多弁だった。
「次、うちはイタチ!」
「うちはイタチです。好きな食べ物はコンブのおにぎりとキャベツ。嫌いな食べ物はステーキです。」
「…………何で食べ物?」
誰かの心の声が聞こえた。
「まあいいだろう。次、うちはルナちゃん!」
「うちはルナです。好きなものはイタチ兄さんとサスケです。
これからよろしくお願いします。」
ルナはにっこりと微笑みながら言った。
(か、可愛い………)
ルナ以外の全員の頭の中が一致したのは、言うまでもなかった。
「えーっと、それじゃあ、今日から正式にこの班で活動することになる!
どんな任務も、気を引き締めていけよ。」
「はーい!」
それでその日は解放された。