• テキストサイズ

神隠れの少女【NARUTO】

第50章 計画、始動


ガキンッ


ルナをすり抜けて、大針同士がぶつかり、地面にバラバラと散らばる。

「え…………」

予想外の事態に、カンクロウは呆気に取られ、小さな声を漏らした。

当たり前だ。絶対に当たるはずだった攻撃が、全く当たらなかったのだから。

「残念でしたね、カンクロウさん。この私に物理攻撃は通用しませんよ。全部、すり抜けちゃいますから。」

ルナが艶美に微笑み、クスクスと笑う。

「そうか……なら…………」

カンクロウが呟くと同時に、毒針の台座から紫色の毒煙が放出され、ルナに降りかかる。

それを避けもしないルナを見て、カンクロウは口角を上げた。



ルナは紫煙を突っ切って、ゆっくりとカンクロウに歩み寄った。

「…………ふふっ……そんなのが効くとお思いで?

舐められたものですね…………私、思ったより知名度低かったってことですか?」

ルナが蔑むような微笑み(演技)を浮かべ、カンクロウに歩み寄る。

「な…………」

毒さえもが全く効いていないことに気がついて、カンクロウは更に驚く。

しかし、立ち上がるような体力はもう残っていなかった。

「……さてと。もう、茶番は十分ですよね。

じゃ、私そろそろ行きますね。上の方に報告、よろしくお願いします。

では、おやすみなさい!」

ルナの神通眼の陰影が、くるくると変化する。

カンクロウが意識を失う前、最後に見たのは、宝石のように煌めく二つの黄金色だった。


「…………はぁ……帰ろ。」

後は、影分身からの報告を待って、我愛羅を砂に返せばいいだけだ。

原作通りなら、およそ三日…………気長に報告を待つことにした。

ルナは溜息を一つ吐くと、大蛇丸のアジトに帰った。
/ 826ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp