第49章 二年後
「お色気の術!」
その場に乱入してきた子供……木の葉丸が印を結ぶと、ポンと煙が上がり、その中から裸の女性が現れた。
突然のことに、ナルト、サクラ、サスケは黙り込み、
さっきまでナルトと一緒に屋根に立っていた自来也は「オホー!」と言いながら屋根から転げ落ち、カカシは硬直していた。
「どうだコレ!かなりのボン、キュッ、ボンだろ!」
術を解き、木の葉丸が得意そうに言う。
「フフフ、木の葉丸、俺はもうガキじゃないんだぜ…………お前もそんな術やってるようじゃダメだってばよ……」
だが、ナルトは少し笑った後、真剣な表情でそう言った。
「!」
木の葉丸が驚いたような顔をした後、シュンと凹んだ。
「…………フン。」
ナルトが安い下ネタに乗らなかったことに、サスケもナルトの成長を感じたようだった。
(……ナルトも、成長したのは見た目だけじゃないのよね…………
なんか少し寂しい気もするけど…………立派になったじゃない、ナルト…………)
サクラもナルトを見直した、そのときだった。
「そんな術ではなまぬるいってばよ!見よ!新開発した俺の新エロ忍術!
行くぞおぉぉお!」
ナルトが拳を振り上げ、大声で叫ぶ。
「そうそう新エロ忍術とか…………って!このバカーーーー!」
次の瞬間、サクラはナルトを殴り飛ばしていた。
「中身は全く成長しとらんのかい己は!
二年ちょいぶりに会って、たった二分ちょいでツッコミ入れさせんなコラ!」
サクラがナルトの胸倉を掴み、ブンブンと揺さぶる。
「……落ち着け、サクラ。ナルトのバカがそう簡単に治る訳ないだろ。」
そう言うサスケの後ろには、サクラの剣幕に恐れをなした木の葉丸が隠れていた。