第48章 奈落へ

その頃、神隠れにて。

李蘭や那由他は、ルナの命令に背かない範囲で情報収集を行い、今は報告会をしているところだった。

全員が席に着くと、木ノ葉に潜入、聞き込み調査をしていた李蘭が口を開いた。

「…………みなさん。重大な報告があります。」

「…………」

隠れ里以外の街などで調査をしてはいたものの、あまり情報を掴めなかったシスイ、再不斬、白は、黙ってその先を促した。

「…………木ノ葉での聞き込み調査の結果ですが…………やはり、ルナ様は大蛇丸のところへ行ってしまわれたようです。

それも、ご自分がうちはルナであることを、わざわざ宣言して…………しかも……これは盗み聞きしたことなのですが…………

………………ルナ様は、世界征服をするために、力をくれる大蛇丸のところへ行く、と仰っていたそうです。」

「なっ……」

李蘭の言葉に、四人は我が耳を疑い、硬直した。


「そんな……絶対ウソです！ルナちゃんは…………そんなことをする子じゃありません！」

白が珍しく、強い口調で発言する。

「……ええ、私もそう思います。しかし、木ノ葉ではそういうことになっているようなのです…………」

「そんな……」

白が呆けたような、悲しそうな顔で俯く。

シスイ、再不斬、那由他も、似たような表情をしていた。


「…………みなさん。ここに、疑問が二つあります。一つは、ルナ様が木ノ葉を抜けた、真の目的は何か。

もう一つは、ルナ様が今後、どうするおつもりなのかです。世界征服は嘘だとしても……

…………ルナ様がこのまま、ずっと大蛇丸の言いなりになるわけはありません。

いつか必ず、大蛇丸に反旗を翻すことになるはずです。まあ、それは大した問題ではありません。」

李蘭はそこまで言って、言葉を切った。