第48章 奈落へ
「それに、あのときは聞きそびれたけど、ルナお姉様の説明だと、
なんで偽名を使って木ノ葉に潜入したのかってのが、全然説明できてないのよ。
サスケ君を大蛇丸に横取りされたくなかったっていうならわからなくもないけど、だったらなんで、
大蛇丸から呼ばれるまで木ノ葉にいたのかもナゾだし……それに、お姉様……あのときはレイ君だったけど……
私達やサスケ君をあんなに大事にしてくれてたお姉様が、本当はそんなこと思ってたなんて、どうしても信じられないの。
それにお姉様、途中からずっと泣きそうだったし……吐きたくない嘘を無理矢理吐いてるって感じだったわ。」
「そっか……サクラちゃんもそー思うか…………俺もそー思うってばよ。
ルナ姉ちゃんはきっと、なんか理由があって、サスケに恨まれたいんじゃねーかな?理由はわかんねーけど……」
「うーん……お兄さんのうちはイタチを、サスケ君から守りたい、とか?考えられるのはそれくらいね……
……でも、うちはイタチって、例のうちは一族襲撃事件の犯人でしょ?なんでそんなのを庇いたいのか……
…………ぜんっぜんわかんないわ。つまり、お姉様に直接訊くしかないってことよね!」
「……うん、そーだな。サクラちゃんいいコト言ったってばよ!よし!
さっさと強くなって、俺とサクラちゃん、サスケ、カカシ先生で、ルナ姉ちゃんに、本当のこと教えてもらうんだ!」
「ええ、そうね。頑張るしかないわね!」
こうして、ナルトとサクラは、ルナに真実を問い正すため、強くなることを誓ったのだった。
一方、サスケはこのとき、ルナを倒すためにヒルゼンに弟子入りを申し込み、許諾されたところだった。
カカシはルナの真意に薄々勘づきながらも確証はなかったため、綱手に報告だけして、サスケ達に言うことはしなかった。
綱手はカカシの意見を聞いて、取り敢えずルナに総力戦を挑むのはやめることにした。
それは、冤罪の可能性があるためと……ルナのことを知れば知るほどに、下手に攻撃するのは下策だと悟ったからだ。
うちはルナの生存と里抜けは正式に発表され、木ノ葉だけでなく、忍界を大きく揺るがしたのだった。