第9章 アカデミーの日常
シスイが別天神を発動させた。
ルナが意識を完全に乗っ取られる前に、神通眼は別天神をコピーし終わった。
そして、ルナの神通眼には、シスイの万華鏡写輪眼と同じ紋様が浮かび上がっていた。
ルナはそれをシスイに見られる前に、素早く閉じた。
「はい!ありがとうございます!」
「え?本当に別天神にかかったのか?」
「いえ、意識を乗っ取られる直前に、コピーが完了しましたので。
あ、ちなみに、別天神を解くことは本来不可能です。」
「いや、今やったばかりだろう……」
「まあ、そうですが……」
「と言うよりも、今コピーしたって言ったか?」
「ええ、私は受けた幻術をコピーし、解くことができますので。」
「どうしてそんなことが出来る?」
「えーと……李蘭ー、シスイさんに説明してあげてー。」
『はあ……仕方ありませんね。』
髪紐になっていた李蘭と那由他は、同時に変身を解いた。
シスイは突如現れた二匹に、目を見開いていた。
「ルナ、こいつらは何だ?」
「私の血継限界について説明してくれるので、まあ一旦そのことは置いておいて下さい。」
「はあ……」
『では、ルナ様に代わって、説明させていただきます。』
李蘭は神隠れ滅亡の経緯については伏せて、神通眼について説明した。