第9章 アカデミーの日常
その日のうちに、ルナは目的のために、シスイのところへ向かった。
「シスイさん、お久しぶりです!」
「お、ルナじゃないか。本当に久し振りだな。そういえば、もうアカデミーに入学したんだって?」
「はい、フガクさんに入れと言われまして…」
「本当はまだ二歳なのに、大変だな……ところで、今日は何の用だ?」
「……シスイさん、別天神を私にかけて下さい!必要なチャクラはお渡ししますから!」
「………はい?」
(あ、何で別天神のこと知ってるのか、説明しなくちゃいけないようだ。)
「実はシスイさん、私はこの世界の未来を知ってるんです。」
「えっ?」
(あ、余計に混乱させたみたい。)
「どうやってそれを信じろと?」
「そうですね……別天神のことについて、詳しくお教えしましょうか?」
「いや、そもそも、別天神のことはまだ良く解ってないんだが………」
「じゃあ、私の説明と別天神が一致したら、信じてくれますか?」
「まあ、取り敢えず、説明は聞こう。」
「ありがとうございます。では、早速。
別天神は、対象者に幻術をかけたと気付かれることなく操れる超強力な瞳術です。
しかし、そのぶん大量のチャクラを消費してしまいます。
シスイさんのチャクラ量ですと、十数年のインターバルが必要になります。
………こんなところでしょうか。」
シスイはまだ、ルナを疑いの眼差しで、見ている。
「……成る程、それが本当だったとして、ルナはどうして俺を信用できる?騙されるかもしれないぞ。」
「それについてはご心配なく。別天神を私にかけてこのやり取りを忘れさせたら、
シスイさんにチャクラは返してあげられませんから。」
「成る程な。しかし、ルナはどうやってチャクラを返してくれるんだ?」
「私の血継限界で、シスイさんのチャクラを分析し、私のチャクラをシスイさんのチャクラに変換してお返しします。」
「そんなことが出来るのか……まあいい、そろそろ試さねば、と思っていたところだ。使ってやろう。」
そう言ってシスイは万華鏡写輪眼を発動させた。
「ありがとうございます。では、どうぞ。」
「いくぞ!
別天神!」