第48章 奈落へ
その頃、大蛇丸のアジトにて。
ルナは大蛇丸の手下達との顔合わせをしていた。
「……こちら、南アジトの香燐と、北アジトの重吾。
香燐、重吾、こちらは、うちはルナちゃん。これから仲良くね。」
香燐、重吾、ルナの順に指差して、カブトが挨拶を促した。
「……うぃっす。」
「……よろしく。」
香燐は眼鏡をクイっと上げて、重吾は無表情で、ルナにそう言った。
「はいっ!よろしくお願いします!」
ルナは第一印象を良くしようと思って、精一杯明るく振る舞った。
その直後、香燐がはて、と首を傾けた。
「……って、うちは……?ってことは、ルナって……」
「はい。サスケの姉ですよ。義理ですけど。」
「……え?えええええぇぇええぇーーー!」
ルナの言葉に、香燐は飛び上がって驚いた。
「あはは、そんなに驚くことないでしょう、香燐さん?
すみませんねぇ、サスケじゃなくて。」
「いや、そーゆーことじゃなくて!姉だったってことは、その……」
「はい。七歳までは、一緒に住んでましたよ?」
「えええぇー!……い、いいなぁ…………」
ニコニコと笑っているルナを、香燐が羨ましそうに見てプルプル震えていた。
香燐とそんなバカ話をしていたルナに、重吾が近寄って来た。
「……ルナ、だったか。君麻呂を治してくれたんだってな。
……ありがとう。」
「そんな、お礼を言われるようなことでは……これからよろしくお願いします。」
ルナは突然キレる上にバカデカイ重吾が怖かったため、少し引き気味だった。