第47章 二度目の里抜け
「……これは、神通眼。神隠れの祖先は、神樹の実を口にしたときに、これを開眼したらしい。
神通眼の能力は、言うなれば白眼と写輪眼と輪廻眼を足して三で割って、プラスアルファしたもの。
透視、超動体視力、各人固有の瞳術、他にも色々……その中に、受けた術をコピーする、っていうのもある。
普通の忍術なら印を見切り、幻術ならタネを見破り、瞳術ならそのままコピー…………三代目には、そのうちの一つを使ったんだよ。
…………ふふっ、サスケは小さかったから、知らないかなぁ?
相手に気づかれることなく他人を操ることができる、最強幻術……シスイさんの、"別天神"。
三代目には、これを使わせてもらったワケ。」
ルナは、ここまで来たら思いっきり悪役にならねばと、シスイ殺害(本当は死んでないけど)の罪さえも被る気だった。
「シスイさんの……?……!ね、姉さん、まさか……」
「……そう。シスイさんを殺したのは…………この私。イタチ兄さんじゃないよ。」
ルナはまた大嘘を吐いて、クスクスと笑った。
「……ふふ、なんで殺したのかって、思うでしょ?それはねぇ……
……なんて言うか、別天神を使える人間が、他にもいるってのが、なーんか気分悪いな、みたいな?」
「そ……んな、理由で……!」
少し落ち着いて来たようで、サスケは写輪眼を出してルナを睨んだ。
その瞳の中の巴は、三つになっていた。
「……あ、サスケの写輪眼、やっと三つ巴になったね!早く万華鏡も開眼するんだよ?
…………まあ、今ここで、開眼させてあげても良いけどね。ナルト君やサクラちゃん、シカマルにネジにリー、
キバと赤丸、チョウジも………………全員殺せば、開眼してくれるかな?
…………だって、イタチ兄さんは……目の前でシスイさんが殺されたのを見て、万華鏡を開眼したんだから!」
「‼︎」
サスケの目が絶望に見開かれる。
尊敬し、愛していた姉は、うちはを裏切り、自分を騙していた。
そのことが、サスケの胸に突き刺さる。