第47章 二度目の里抜け
「…………そう。私がうちは一族を殺したのは、自分を試すため…………
…………神隠れの末裔の実力が、他の里でどの程度通用するのか、試してみたかったの。あ、神隠れっていうのは私の故郷ね。
勿論、小手調べ程度のつもりだったんだよ?でも、みんな弱すぎて…………
……気がついたら、イタチ兄さんしか残ってなかった。ふふっ、おかしいよね。」
「そん、な…………本当に、姉さんが……」
ルナが楽しそうに語った内容に、サスケは絶望したように呟いた。
「それでねぇ、イタチ兄さんに、そのこと正直に話したら……いきなり手刀入れられて、気がついたら里抜けしてたの!
それから後は、サスケも知ってる通りだよ。
私は木ノ葉で、"皇レイ"として下忍になって、ぬる〜い任務こなしてきたの。
あ、三代目の遠縁って話?そうそう、あれも嘘。本当は、私が三代目を操ってたんだよ。
ああ、どうしてそんなことができたのかって?
そっか、サスケは神隠れのこと、あんまり知らないもんね。仕方ない仕方ない。今、教えてあげるよ。」
ルナはサスケや小隊の他のメンバーの返事を待たずに、一気にまくし立てた。
サスケは、続けざまに明かされる残酷な事実(実は嘘)で混乱し、頭の中がグチャグチャになっていたため、
ルナに返事をすることすらままならなかった。
「それで、神隠れってなんなのかって話だけど……うーん、一言で言うのは難しいなぁ……
いつも李蘭に任せてたからなぁ……まあいいや、多少わかりにくい説明になるかもだけど、そういうときは質問してね?」
ルナはそう言うと、深呼吸をして息を整えた。
「まず、神隠れの起源の話からするね。神隠れの祖先は、三千年前、異界から来た神だったんだって。
それが、この世界の神樹の果実を口にして、チャクラを手に入れたってワケ。神樹については、まあ、自分で調べて。
チャクラを手に入れた神隠れの祖先は、僕を二人を作って、自分が生まれた世界に帰る方法を探す旅に出ましたとさ。」
ルナはお伽話を語るように、感情を込めずに淡々と語った。