第47章 二度目の里抜け
またまた数時間後。
「……ん、結構追いついて来たなぁ。みなさん、一旦止まって下さい。」
ルナは停止して後ろを振り返ると、そう言って手を前に突き出した。
ルナの言葉に、四人衆が急停止した。
「みなさん、そろそろ……後五分かそこらで、さっき言った小隊が来ます。
だから……少しの間、ここを離れていて下さい。
勿論、そこの貴方も。」
ルナはそう言うと、森の一角を指差した。
その影から、白い人影が現れる。
「……よくわかったね。流石、大蛇丸様に選ばれただけある。」
そう呟いて姿を現したのは、あの君麻呂だった。
「なっ……君麻呂……」
多由也が心臓が飛び出しそうなほど驚き、後ずさった。
「…………君達があまりに遅いから、来てみたんだよ。さて……うちはルナ、大蛇丸様がお呼びだ。
僕と一緒に、すぐに来てもらう。」
「あー、その前にあなたをどうにかしなくちゃいけませんね!忘れかけてましたよ!すみませんすみません。」
ルナは君麻呂に対しては返事をせず、そう言って君麻呂の側に一瞬で移動した。
そのまま神通眼を開き、掌で命遁チャクラを練る。
「……速いね。それが君の血継限界かい?」
君麻呂が静かな緑色の目で、黄金色に輝くルナの双眼を見つめる。
「はい、まあ。大丈夫、すぐに終わります。」
ルナはそう言うと、君麻呂の身体を注意深く観察した。
(うっわー、君麻呂さんの病気ってこんな感じだったんだ…………末期ガンみたい。でも大丈夫、必ず治してみせる。)
そして、ルナは君麻呂の胸に手を当てて、高密度に練り上げた命遁チャクラを一気に流し込んだ。