第46章 暇乞い
ルナが家で倒れ伏していた頃。
いつものように修行に励んだサスケとナルトは、夕飯を求めてルナの家に移動中だった。
ここ数週間、サスケとナルトは、度々ルナの家で夕飯を共にしていたのだ。
「……あ〜、腹減ったってばよ!今日の晩メシはなんだろな〜!」
ナルトはルナの現在の状況を知らないため、そう言って呑気に笑っていた。
「……さあな。ま、レイなら変なモンは作んねーだろ。野菜、残すんじゃねえぞ。」
ルナがナルトの野菜嫌いに手を焼いていることを知っているサスケは、ナルトに釘を刺した。
「……へーい。そういやさ、レイ昨日、どこ行ってたんだっけ?」
「……いや、ちょっと出かけてくる、しか言ってなかったかな…………ん?」
ナルトに返事をしたサスケは、もう夕方の六時になるのに、明かりが灯っていないルナの家を見て、眉をひそめた。
ルナの夕食は基本的に六時頃からなので、今ルナがいないのはおかしい。
「あれ、レイんち、電気ついてねえってばよ。まだ買い物中とか?」
ルナの家の異常に気がついたナルトも、おかしいなぁという顔をした。
「…………嫌な予感がする。」
サスケは小さく呟くと、ルナの入居しているアパートに向かって駆け出した。
「あ、おい!待てってばよ、サスケェ!」
置いていかれたナルトも、その後を追った。
コンコン!
サスケがルナの部屋のドアをやや乱暴に叩く。
……返事はない。
不安感が募って、サスケははやる気持ちで、ドアノブを握って捻った。
施錠されていなかったそれは、いとも簡単に開いた。
「…………開いてる……」
ただならぬ事態を想像したサスケは、その奥に広がる闇に駆け込んだ。
「サスケ……?レイは⁈」
ようやく状況を理解したナルトも、慌てて中に飛び込んだ。