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神隠れの少女【NARUTO】

第46章 暇乞い


「……ふぅ。」

ネジ達から十分遠ざかって、ルナは一息吐いた。

(……さてと。次はサクラかな。)

ルナは気を取り直すと、サクラのチャクラに向かって近づいていった。


「よ、サクラ。今、お買い物の際中?」

「あ、レイ君!ううん、ちょうど終わったところなの。」

「そっか。突然だけど、よければ俺とお茶しない?」

(サクラとまともに会うのもこれが最後だと思うと、結構寂しいなぁ……最後に思い出作っとこ。)

ルナはいつかのようにキラキラと輝く必殺スマイルを繰り出して、サクラを誘った。

「う、うん!いいわよ!」

(レイ君がお茶に誘ってくれるなんて……レイ君てばまさか…………いえ、私が好きなのはサスケ君だけよ!

でも、断るのも悪いし……ていうか断るなんて無理だし……別に良いわよね!)

サクラは一瞬のうちに一人で慌てたり言い訳したりした後、ブンブンと頷いてそう言った。


「じゃ、行こっか。荷物、持とうか?」

「え、でも……」

ルナの申し出に遠慮を見せるサクラ。

「俺は大丈夫。それ、かなり重そうだし。ほら、ね?」

ルナはニコリと笑って、白く薄い手を差し出す。

「じゃあ……お願いするわ。」

サクラはそう言うと、10kgある米の袋が入った袋をルナに渡した。

チャクラで肉体を強化していたルナはそれを受け取ると、軽々と持ち上げてみせた。

「ふふっ、ほら、平気だよ?行こうか。俺の馴染みのところでいい?」

「ええ。行きましょう。」

ルナとサクラは笑い合うと、適当にお喋りしながら、ルナの馴染みの茶屋に向かった。


茶屋に着いて適当なボックス席に座ると、ルナとサクラは店員に注文をした。

「えーっと……俺は三色団子一皿。サクラは?」

「えーっと……私はあんみつ一つで!」

「はい。承ったけん、少々お待ちくれんね。」

そう言ってルナに軽くウインクをし、注文を取っていったのは、まさにあの、髪の毛をピンピンに立てた稲荷シンコだった。

十年前のオビト襲撃の件がトラウマで、忍としてやっていけなくなったシンコは、木ノ葉でウェイトレスとして働いているのだった。
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