第46章 暇乞い
「……ふう。サスケ達は後回しにするとして……次は誰に会いに行こうかな……」
紅班の三人の元から去ったルナは、路肩に立ち止まって、里内の気配を探った。
(えーと……シカマル達はいない……ちょっと残念……ネジ達はいる……ガイ先生と一緒……
……速度的に散歩中?……サスケとナルトは演習場、サクラはお買い物中……)
ルナは今日尋ねる人間に目星をつけ、少し悩むと、ネジ達の気配に向かって近づいていった。
「どうもこんにちは、ガイ先生、リーさん、テンテンさん、ネジさん。」
「む……おお、レイじゃないか。久しぶりだなぁ!」
「レイ君!お久しぶりです!」
ルナと面識があったガイとロック・リーは、パッと顔を輝かせて、突如現れたルナに駆け寄った。
「え?え?ガイ先生、リー、レイ君と知り合いなの?」
「…………」
ルナと口をきいたことすらないテンテンは、少し混乱したように三人を代わる代わる見回し、ネジに至っては押し黙っていた。
「はい!中忍試験第二の試験のときに!」
「ああ!木ノ葉崩しのときに、一瞬だけな!お前らも名前くらいは知ってるだろ?
去年、卒業試験間際に木ノ葉に越して来て、もう中忍になった、皇レイ君だ!」
「ちょっ、やめて下さいよガイ先生。」
何故か自信満々でルナの肩をバシンと叩くガイに、ルナが困り気味に言った。
「初めまして、皇レイです。これからよろしくお願いします、テンテンさん、ネジさん。」
(これからよろしく……なんて、大嘘だけどね!)
ルナはテンテンとネジの方に向き直ると、にっこりと笑って手を差し出した。
「え、ええ……よろしく!」
(皇レイ君……近くで見ると結構可愛いかもっ⁈)
テンテンは少し戸惑いつつも、ルナと軽い握手を交わした。